本部(東京)国際交流

活動レポート

第12回留学生のための茶の湯体験教室(2025年6月28日)

横浜国大部会
佐々木隆雄(日本製鋼所OB)

今回のイベントを下記の通り行いました。

実施日&時間 2025年6月28日(土)14:00~16:00 場所     大岡インターナショナルレジデンス コミュニケーションホール(和室を含む) 参加者    留学生7名&部会員3名 計10名        講師9名、見学者2名、行事幹事2名 イベント内容 茶の湯についての歴史、基本精神等の説明;必要なマナー(箸の持ち方、正座等)の実習;和室/床の間の装飾(掛け軸を掛ける、生け花を置く);亭主として茶を点てる、客として菓子を取り食べる、茶を喫する実習(見学者を含めて各グループ3名からなる4グループ計12名参加);講師による茶席のデモンストレ―ション(ロールプレイング);亭主(講師)、客(参加部会員)での茶席を実施

私はこのイベントを計画するときはいつでも「一期一会」という四字熟語と日本人が持っていると言われる一つの美意識を表す「わび・さび」という言葉が浮かびます。「一期一会」は「茶会/茶席に臨むときはその機会は一生に一度のものと考え主客ともに互いに誠意を尽くしましょう」という茶の湯の基本精神を表す言葉として使われるようになり、現在では他の場面でも広く使われるようになっています。茶室の装飾は華美ではなく最小限に抑える(質素/simple)ということが「わび・さび」につながりこれもまた茶の湯の基本精神です。私達のイベントでも和室の装飾は床の間に掛け軸(日日是好日の様な字か季節を表す草花または鳥等の動物の絵)を掛けるのと美しさより清々しさを感じさせる生け花を置くだけです。

さて今回参加してくれた留学生はどのように感じたのでしょうか?Ms. Yuan Fengより感想文を寄稿いただきました。ご一読ください。

Below are my heartfelt thoughts on the experience—first and foremost, I want to express my sincere gratitude for the incredibly enriching tea ceremony workshop and the knowledge you shared about Japanese etiquette. Your dedication to teaching us every detail—from the nuances of the ceremony to the cultural significance behind each gesture—was truly remarkable.

I was deeply impressed by the thoughtfulness and thoroughness of the preparation. The live demonstration and interactive role-playing added a vivid dimension to the experience, making it feel both immersive and authentic. It was evident that every aspect of the event was carefully crafted, and I felt genuinely touched by the effort you put into creating such a meaningful occasion.

Attending the workshop was without a doubt one of the best decisions I’ve made. I cherished every moment of learning and practicing the art of tea ceremony, and the entire process was a source of pure joy. The opportunity to engage with the tradition firsthand has left me with a deeper appreciation for Japanese culture.

Thank you once again for opening this window into such a beautiful practice. Your passion and professionalism made the experience unforgettable.

真っ先に、色々なことが詰まった茶の湯の体験教室に参加できたこと、また日本の行儀作法の知識を得られたことに感謝しています。 茶の湯が持っている微妙な意味合いから各々の作法の背景にある文化的意味までに渡る説明には感心しました。

心遣いがあり遺漏のない準備にも感心しました。茶席のデモンストレーション、そこでの亭主・客の交歓作法はロールプレイングでしたが私の経験に生なましさを与え、深みがあり真の経験をしたという思いになりました。多分このイベントはすべきことを十分に考え構成されていることは間違いなく、実際の所作を意味あるものにするという努力には本当に感銘を受けました。

このイベントに参加したことは、これまで私がしたベストな決断の一つです。茶の湯について学んだことそして実際に体験したすべての瞬間が私の思い出となるでしょうし、またイベントで私がしたこと全てが楽しかったという思いになりました。伝統あるものに直接触れることができたこの機会は、日本文化への敬意の気持ちを深くしてくれました。

講師の方々の情熱、正確な説明は今回の経験を忘れがたいものにしてくれました。美しい芸術とも思える茶の湯に触れることができたという感覚があります。本当にありがとうございました。
(日本語訳は佐々木)

以上

全員での集合写真

全員での集合写真

床の間の飾り

床の間の飾り

お点前のお手本

お点前のお手本

留学生のお点前体験

留学生のお点前体験


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